土曜日が好き

土曜日が好きなので

①SAYOKEN特集

ーみなさん、はじめまして。今夜から始まる特集コーナー、記念すべき初回はこちらの特集

 

どうしたら理不尽なサヨナラを未然に防げるの?サヨナラしたくないならサヨナラ要因を分析し、改善していこうではないか!今こそ求められるサヨナラ研究の最前線を学ぶ、現代のSAYOKEN入門特集!!

 

ということで、サヨナラ研究の第一人者であり、サヨナラ研究家の吉田さんにお越しいただきました。

 

吉田:よろしくお願いします。

 

ーよろしくお願いします。まずは吉田さんのプロフィールをご紹介させていただきます。吉田さんは1995年に新潟県で生まれ、大学進学にあたって大阪に引っ越されました。そして、4年間大学でサヨナラ研究を学び、卒業後はサヨナラ研究者としてご活躍されています。

 

吉田:はい。ありがとうございます。

 

ーまずはじめにお伺いしたいのですが、吉田さんはなぜサヨナラ研究をしようと思ったのか、お聞かせいただいても良いですか?

 

吉田:まあ、一言で言うと、失恋の痛手ですよね。

 

ーなるほど。

 

吉田:こんな辛い気持ちは二度と御免だね。と思っていたときに、サヨ研と出会いました。これで自分も変われるかもしれないと、全てを投げ打ってサヨナラ研究を学びました。

 

ーそうだったんですね。では、今一度みなさんにサヨナラ研究とはなにか、説明をお願いします。

 

吉田:はい。サヨナラ研究というのは、まあ文字通りなんですけど、人が恋愛関係の終焉を迎えた際に、どうしてサヨナラしなければならなかったのかを反省し分析していく学問ですね。

 

ーなるほど、「恋愛」におけるサヨナラに限定されているわけですか。

 

吉田:その通りです。特に僕が専門としている領域は、「これいけんじゃね期」と呼ばれるタームにおけるサヨナラなんですが。

 

ー研究者の中でもそれぞれ得意な領域があるんですね。「これいけんじゃね期」というのは、恋愛関係に発展する少し前段階のことでしょうか。

 

吉田:はい。「なんか俺ら、ちょっとイイ感じじゃね?これ、いけんじゃね?」っていう時期です。

 

ー1番楽しい時期ですよね。確かに、そんな時にサヨナラを言われるのは耐えられません。

 

吉田:そうでしょう。ここを乗り越えられれば付き合える可能性はぐっと広がるわけですから、この時期のサヨナラ研究は、恋愛弱者の若者には実は必修事項なんです。

 

ーよく分かりました。では、これからはより具体的に、サヨナラ研究を実践的な方法論なども踏まえて解説していただきます。

 

吉田:分かりました。まず最初にすることは、サヨナラしたタイミングを確定してしまうことです。先ほど恋愛関係の終焉と言いましたが、この瞬間をサヨナラ研究では、「ラブバニシングポイント」と言います。このラブバニシングポイントを決定するところからサヨ研は始まります。

 

ーなるほど。まずはどの時点で恋が終わったかを決めるわけですね。

 

吉田:はい。ラブバニシングを確定したら、次はサヨナラの種類を分別し、判断します。これをサヨナライズと言うのですが。

 

ーオーガナイズみたいなことですね。

 

吉田:そうです。現代サヨナラ研究では、サヨナライズは大きく3つに分けることができると考えられています。サヨナライズの3類型については、後ほど説明しますね。

その前に、サヨナラ研究をするうえで最も重要なことを言わなければなりません。ラブバニシングとサヨナライズの関係性についてです。

 

ーどういうことですか?

 

吉田:はい、基本的な話に戻りますが、そもそも人はラブバニシング(失恋)したらどうなるか、ということです。

 

ー…引きずる?

 

吉田:その通り。引きずったり、目の前にある現実から目を逸らしたりしてしまう。「まだフラれたわけじゃない」「これは失恋じゃない」ってね。

 

ー分かります。

 

吉田:実はそれが、サヨナラ研究において1番やってはいけない事なんです。女々しく失恋を引きずってしまうと、ラブバニシングポイントからサヨナライズまでの期間が文字通りズルズルと引き延ばされてしまう。サヨ研では、サヨナラに至った要因(サヨウイン)は貴重な資料なんです。ズルズル引きずっているうちに色々な事を忘れるということは、資料の損失を意味します。つまりサヨウインは鮮度が命であり、さっさとラブバニシングを確定しサヨナライズする判断力が不可欠なのです。

 

ーはぁ、なんとなく分かりますが。サヨナライズについてピンときてないので、少し説明してもらえますか?

 

吉田:そうですね。では、サヨナライズの三類型についてお話しします。サヨナラの種類は大きく「話があるの…型」、「フェードアウト型」、「姿眩まし型」に分けられると一般的に考えられています。

 

ーなるほど。

 

吉田:この3つから、自分のサヨナラは何型か決定する事をサヨナライズと言います。この中で1番厄介なのが、

 

ー…姿眩まし型。

 

吉田:正解です。「話があるの…型」は相手に対話をしようという意思があります。つまり、自分のどこがダメだったのかを殆どの場合教えてくれます。「フェードアウト型」も経験を積んだサヨナリストであれば、なんとなくラブバニシングを予期することができるので、早い段階で研究の準備ができます。もっと言ってしまうと、ラブバニシングの前からサヨウインの考察が出来てしまうわけです。また、「フェードアウト型」は「乗り換え移行期間」タイプや「なんとなく冷めてきたナ」タイプなどに分けられますが、これらについては今は省略させていただきますね。

 

ーはい。要するに、前者2つの型は、まだサヨウインを分析する余地はあるわけですね。でも「姿眩まし型」は、それが難しいと。

 

吉田:そうなんです。なんといっても姿を眩まされるわけですからね。実際、多くのサヨナリストはサヨナライズする前の日の夜に「姿眩まし型」だったら嫌だなと落ち着かない気分になります。しかし、だからこそ僕は「姿眩まし型」こそサヨナラ研究の醍醐味なんじゃないかと思っているんです。

 

ー吉田さん、カッコいいですね。

 

吉田:「姿眩まし型」に関しては、サヨウイン特定の困難さゆえにまだ十分な議論が進んでおらず、サヨナリスト界隈でも定義や対策方法についてかなり曖昧な状態なんです。中には「行方不明型」や「千と千尋の型」と呼ぶサヨナリストもいたりしますが、僕個人としては、相手は自分以外の人には行方を明かしているだろうし、行方が分かってないのは自分だけというケースが殆どなのだから、「姿眩まし型」が1番しっくりくるので、この呼び名を選んでいます。

 

ー確かにそうですね。あの、まだまだお話を伺いたいところなのですが、残念ながらお時間が来てしまいました。ここで、みなさんに何かメッセージがあればお願いします。

 

吉田:あ、もう終わりなんですか。思ったよりも早く時間が来てしまいましたね(笑) メッセージですか、そうですね、今回の特集はサヨ研の入門編ということで、基本的な話を中心にさせていただきましたが、みなさんには是非、これからより深くサヨナラ研究を学んでいってもらえたらいいなと思いますね。「私もサヨナラ研究をしてみたい!」と言う若者が増えてくれたら嬉しいです。僕自身も、より一層サヨ研を追究・発展させ、世間に広く認知される学問になるように活動していくなかで、サヨ研の新しい可能性を発見していければなと思います。

 

ー全ての道はサヨ研に通ず、といったところでしょうか。吉田さん、今日はありがとうございました。

 

吉田:ありがとうございました。

 

ー次回の特集は、気絶特集です!お楽しみに。

 

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